やられました。
盛大に、やられました。
損をしたわけではありません。でも、これは別の意味で堪える一日でした。
売れば上がる。投資家なら誰もが経験する、あの法則が今日、史上最大級のスケールで炸裂しました。
日経平均、史上最大の上げ幅3,320円――終値62,833円
2026年5月7日(木)、GW明けの東京市場で歴史が動きました。
日経平均は3,320円高の62,833円で大引け。上げ幅は過去最大で、2024年8月の「令和のブラックマンデー」からの買い戻し時に記録した3,217円をあっさり上回りました。終値ベースでは史上初の6万2,000円台。取引時間中には一時63,091円をつけ、こちらも最高値を更新しました。
背景は2つです。GW中に米国市場でAI・半導体関連株が大きく上昇したこと、そしてトランプ大統領がイランとの協議について「合意に至る可能性は十分にある」と発言し、中東リスクへの警戒感が和らいだことです。
ソフトバンクグループ(9984)は+1,000円(+18.43%)の6,424円。傘下のアームが好決算を発表し、連想買いが殺到しました。太陽誘電も激しく爆上げ。どちらも、私が4月28日に売り切った銘柄です。
GW前の全売却は「大失敗」だったのか
正直に言います。今日一日、自問自答し続けました。
GW前のリスク管理として全売却したあの決断は、規律に従った正しい行動でした。中東情勢は不透明で、セル・イン・メイの格言もあり、日銀のタカ派スタンスも気になっていた。あの時点での判断として、間違いではなかったはずです。
しかし結果だけを見れば、大きく儲け損ねた。これもまた事実です。
投資とは、こういうものです。正しいプロセスが必ずしも最大の結果をもたらすとは限らない。相場に「たられば」は禁物と知りながら、今日ばかりは少しだけ、その言葉が頭をよぎりました。
飛び乗りだけは、絶対にしない
今日、自分に言い聞かせ続けたことがあります。
「飛び乗りだけはするな」
3,320円という史上最大の上げ幅を目の当たりにして、焦りが生まれないと言えば嘘になります。「今からでも乗れるのではないか」という衝動が、何度か頭をもたげました。しかし、こういう日に感情で飛び乗ることが、後の大きな損失につながるのを15年超の経験が知っています。
上げ方が激しすぎる。市場関係者からも「上昇スピードが速すぎる」「過熱感がある」という声が出ています。こういうときこそ、冷静に構える。それが端くれ投資家の規律です。
今日の相場データ
国内・海外指数
日経平均は5.58%高の62,833円。先物は62,960円(この時間▲200円)とやや軟調です。米国市場はNYダウが+1.24%、NASDAQが+2.02%、S&P500が+1.45%といずれも堅調。VIX指数は17.50と落ち着いた水準を維持しています。
為替:政府・日銀がGW中に4〜5兆円規模の介入か
TBS NEWS DIGの報道によれば、政府・日銀がGW中(4日・6日)に4〜5兆円規模の為替介入に踏み切った可能性があることがわかりました。4月30日にも5兆円規模の介入があったとされており、円安阻止に向けた当局の姿勢が鮮明になっています。ドル円は現在156.37円。介入効果が続くかどうか、引き続き注視が必要です。
原油・金
WTI原油先物は92.86ドルと100ドルを割り込んできました。中東情勢の緩和期待が、原油価格の下落にも表れています。金先物は4,738ドルと高値圏を維持。有事のゴールドとしての需要はまだ根強い様子です。
中東情勢――トランプ「合意の可能性は十分にある」
トランプ大統領は6日、イランとの協議について「過去24時間で非常に良い協議が行われ、合意に至る可能性は十分にある」と述べました。核問題の交渉に向けた覚書を交わすことで合意に近づいているとも報じられており、早ければ来週にもパキスタンで協議が再開される見通しです。
この発言が今日の相場の強烈な追い風になったことは間違いありません。ただし、交渉はまだ覚書の段階。最終合意までには紆余曲折が予想されます。楽観一色で突き進むには、まだ慎重さが必要だと思っています。
次の一手――焦らず、次の波を待つ
今年のNISA成長投資枠(240万円)は、まだ手つかずです。
今日のような爆騰の翌日は、利益確定の売りが出やすくなります。相場が一息ついたところで、冷静に次の仕込みを考えます。飛び乗りではなく、押し目を拾う。これが端くれ投資家の次の一手です。
売れば上がる。それが相場というものです。
嘆いても仕方がない。次に活かすだけです。