- 今日の相場概況——後場に急転、一時1,100円超の下落
- トランプ発言が市場の重荷に——同盟国オマーンを「爆破する」
- わが保有銘柄の今日の成績
- 保有5銘柄の個別評価——今の実力を冷静に見る
- 🟡 日本精工(6471)――回復中だが上値余地は限定的?「ロボット需要」のポテンシャルには注目
- 🔴 中部電力(9502)——慎重に見たいが、買い増しを検討
- ポートフォリオ総括
- 明日以降の見通し——PCE(個人消費支出)とホルムズ、二つのリスクを睨んで
- まとめ——規律を手放さず、明日へ
今日の相場概況——後場に急転、一時1,100円超の下落
2026年5月28日(木)の東京株式市場は、波乱含みの一日となりました。前日の米国市場における半導体株安を引き継いで日経平均は反落スタートとなりましたが、前場はなんとか持ちこたえ、40円高の65,039円で前引けとなりました。
しかし後場に入ると様相は一変。13時26分には1,124円安の63,875円という、この日の安値をつけました。その後は押し目買いが入り、引けにかけて急速に下げ幅を縮小。最終的には306円安の64,693円で取引を終えています。
なぜ後場に急落したのか
後場の急落の引き金となったのは、中東情勢の急変です。「合意は近い」とされていたイランとの和平交渉が暗礁に乗り上げ、米軍がイランの軍事施設を攻撃したことが明らかになりました。さらにホルムズ海峡周辺でイランのドローン4機を撃墜したとの報道も重なり、地政学リスクが一気に高まった形です。
足もとの上昇相場をけん引してきたAI・半導体関連銘柄を中心に調整の動きが強まり、アドバンテスト・ソフトバンクグループ・イビデンなどが日経平均を大きく押し下げました。
トランプ発言が市場の重荷に——同盟国オマーンを「爆破する」
市場心理を一段と冷やしたのが、トランプ米大統領(79)の衝撃的な発言です。ホルムズ海峡の管理問題をめぐり、同盟国であるオマーンに対して「行儀よく振る舞わなければ爆破せざるを得なくなる」と述べたとAFPが報じました。オマーンは米国の主要な同盟国であり、今回の中東紛争の仲介を担ってきた国です。そのオマーンへの露骨な脅迫発言だけに、外交的な波紋は避けられず、市場心理をさらに冷やす結果となりました。
明日29日(金)には、米国で4月分のPCE(個人消費支出)価格指数が発表されます。市場予想では、コア指数の前年同月比は3.3%上昇と高止まりが見込まれており、インフレの上振れが示されるかどうかが焦点となります。この結果次第では、明日の相場展開にも大きな影響を与えそうです。
わが保有銘柄の今日の成績
さて、気になる端くれ投資家の保有株の状況です。全体相場が荒れた一日でしたが、わが陣営も例外ではありませんでした。
保有銘柄の前日比・一覧
前日比では中部電力とJR東海、日本精工が下落したものの、KDDIが+4,900円と気を吐きました。評価損益合計は+39,900円(+1.53%)と、全体相場の荒れ模様に比べれば底堅い推移といえます。とはいえ、保有銘柄5銘柄のうち4銘柄が前日比でマイナスとなった事実は、素直に受け止めなければなりません。
保有5銘柄の個別評価——今の実力を冷静に見る
相場が荒れた日だからこそ、保有銘柄の足元の実力を改めて整理しておきたいと思います。各銘柄のファンダメンタルズとアナリスト評価をまとめました。
🟢 JR東海(9022)——比較的有望
東海道新幹線を中心に輸送実績が回復しており、2026年3月期第3四半期は売上高が前年同期比10.7%増、経常利益は21.4%増と大幅改善。12四半期にわたる業績改善傾向が続いており、通期予想も上方修正されています。インバウンド需要の追い風も続いており、業績トレンドは良好です。ただし、リニア新幹線の工事費膨張への懸念が株価の重しになっているという指摘もあり、この点は引き続き注視が必要です。
🟢 KDDI(9433)——比較的安定・有望
2026年3月期は売上高6兆719億円(前期比4.1%増)、営業利益1兆991億円(同1.1%増)、当期利益7,071億円(同7.9%増)と増収増益を達成。通信事業を基盤に、金融やIoTなどの成長分野が業績を牽引しています。アナリストの平均目標株価は2,801円で、現在値から約11%の上値余地が見込まれています。安定した収益基盤と連続増配実績が魅力で、今のポートフォリオの中では最も安心して保有できる銘柄だと思います。
🟡 NTT(9432)——安定だが純利益は減益見通し
2026年度は過去最高の売上高14兆4,091億円を計上(前年比7,044億円増)しましたが、DOCOMOのコンシューマー事業でのEBITDA急落などにより、2027年度は増収ながら純利益は減少の見込みです。ただし、16期連続の配当増額という株主還元への姿勢は健在。アナリストの平均目標株価は173円で、現在値から約14%の上昇余地があるとされています。高配当・ディフェンシブ銘柄としての安心感は変わらないと思います。
🟡 日本精工(6471)――回復中だが上値余地は限定的?「ロボット需要」のポテンシャルには注目
2026年3月期は売上高9,116億円(前期比14.4%増)、営業利益388億円(同36.4%増)と大幅増収増益を達成しました。ステアリング事業の子会社化や産業機械事業の回復が寄与し、当期利益は2倍以上に拡大しています。
2027年3月期も増収増益が見込まれていますが、会社予想の経常利益400億円に対して、アナリストのコンセンサスは506億円と強気な乖離がある点は見逃せません。現在のアナリスト目標株価は1,302円前後とされており、上値余地は約7.5%とやや限定的。テクニカル指標も現在は「ニュートラル」な状態ですが、それでも個人的には上がると確信しています。
成長の鍵:産業用ロボット普及による「ベアリング」の追い風
足元の評価は慎重ですが、中長期で注目したいのはロボット普及によるベアリング需要の拡大です。FA(ファクトリーオートメーション)や物流ロボット、人型ロボットなど、精密な動作が求められる領域において、日本精工の主力である高精度ベアリングは不可欠な「米」のような存在です。
ロボットが高度化するほどベアリングへの要求スペックは高まり、高付加価値製品の販売比率が高まることで、利益率の改善も期待できます。現状の株価が上値を試すには、単なる業績回復だけでなく、こうした「ロボット銘柄」としてのテーマ性がどれだけ市場で再評価されるかが鍵となるでしょう。
目先の上値は重いかもしれませんが、ロボット産業という構造的な追い風を考えれば、押し目があればさらに長期目線で仕込んでおきたい銘柄の一つです。
🔴 中部電力(9502)——慎重に見たいが、買い増しを検討
足元の状況を整理すると、「慎重にならざるを得ない」局面かもしれません。中東情勢を受けた燃料価格や卸電力市場の乱高下により、2026年度の業績見通しは依然として「未定」。純利益率やEPS、ROEの低下など、収益性の不安定さは拭えません。
それでも、私が買い増しを検討している理由は2つです。
1. AI・データセンターによる構造的な電力需要
今後、デジタル社会の加速で電力消費量は確実に増えます。中部電力の供給エリアにおける産業界のニーズは、中長期的に強力な追い風になると見ています。
2. 東証改革が促す「資本効率」への期待
2018年からの東証による要請は、電力会社のような伝統的な企業にも確実に変化を迫っています。現状の指標(低PBRなど)は、今後の資本改善によって見直される余地(バリュエーションの修正)があると考えています。
「不確実性」という霧が晴れた時、今の価格水準がどう評価されるか――。じっくり待つ、長期目線でのエントリーです。
ポートフォリオ総括
| 銘柄 | 業績トレンド | アナリスト評価 | 主な注目点 |
|---|---|---|---|
| JR東海(9022) | 🟢 改善傾向 | — | 新幹線回復、リニアコスト懸念 |
| KDDI(9433) | 🟢 増収増益 | 買い(目標2,801円) | 通信+金融で安定成長 |
| NTT(9432) | 🟡 増収・純利益減 | 買い(目標173円) | 16期連続増配は魅力 |
| 日本精工(6471) | 🟡 回復中 | 中立(目標1,302円) | 自動車・産機回復、上値余地限定 |
| 中部電力(9502) | 🔴 今後弱含み? | — | 燃料費不確実性、業績未定 |
全体的に見ると、ポートフォリオはディフェンシブ系(通信・電力・鉄道)が中心で安定感はあると確信しています。KDDIとJR東海が現時点では比較的有望で、中部電力は業績の見通しが立ちにくい点が懸念材料ですが、それでも長期的なポテンシャルを信じて投資を継続します。
⚠️ 私はファイナンシャルアドバイザーではありません。単なる端くれ投資家です。最終的な投資判断はご自身の判断と責任でお願いします。
明日以降の見通し——PCE(個人消費支出)とホルムズ、二つのリスクを睨んで
インフレ指標の発表を前に身構える
明日の米国PCE価格指数は、FRBの利下げ判断を大きく左右する指標です。市場予想通り3.3%前後の高止まりとなれば、利下げ期待がさらに後退し、ドル高・円安が進む可能性があります。円安は輸出関連株にはプラスですが、電力・通信といったディフェンシブ銘柄には中立〜やや重荷となりそうです。
中東リスクは一段と流動的に
ホルムズ海峡をめぐる情勢は、引き続き予断を許しません。エネルギー輸送の大動脈が脅かされる事態となれば、原油価格が急騰し、電力コストにも影響が出てきます。中部電力を保有している身としては、エネルギーコストの上昇は業績への逆風となりえるだけに、情勢を注意深く見守る必要があります。ただし、下がれば絶好の買い場(押し目)と判断し、買い増しを検討します。
今日の本音——理不尽な荒れ相場に、品よく毒を吐く
「合意は近い」——そう聞いて、少しだけ安堵した矢先の出来事でした。米軍がイランを攻撃し、同盟国オマーンには「爆破する」とも受け取れる言葉が飛び出す。市場というのは、時として人智を超えた出来事に翻弄されるものです。一時は1,124円安。その数字を見たとき、正直、「もう少し落ち着いてくれ」と心の中で呟きました。ただ、引けにかけて下げ幅を縮小できたのは、それだけ買いたい人がいるという証左でもあります。
15年超の投資経験で学んだことがあるとすれば、「相場は必ず理不尽な顔をする」ということ。そして、そのたびに規律を手放した投資家が、市場から去っていったということです。嘆くのは今日だけ。明日は粛々と、データを見て判断します。
KDDIよ、今日もありがとう。
まとめ——規律を手放さず、明日へ
本日の日経平均は306円安で反落。後場の急落は中東リスクの再燃が引き金となりました。わが保有銘柄も4銘柄が前日比マイナスとなりましたが、評価損益合計は+39,900円のプラスを維持しています。
明日はPCE価格指数という重要イベントが控えています。インフレの高止まりが確認されれば、相場の重荷となる可能性があります。焦らず、データに基づいて判断を積み重ねていきます。
引き続き、端くれ投資家の七転八倒にお付き合いください。
